なみだ目(流涙症)について
実は意外と奥が深い病気です
「なんで悲しくもないのにこんなに涙が出るのですか?」「涙を止める方法はないですか?」とよく質問を受けます。
目が潤んで涙がたまる状態をなみだ目、更に目尻や目頭からこぼれ落ちる状態を流涙症(りゅうるいしょう)と言います。
涙が邪魔で、かすみ目の原因になり、時に目尻や目頭の皮膚もかぶれ、非常に不快な症状を伴います。
大別すると、「分泌性流涙」と「導涙性流涙」と2つのタイプがあり、片方だけでなくそれらが合併している場合も多く見られます。
分泌性流涙
分泌性流涙はドライアイやアレルギーなどが関与して、目の表面が過敏になっていて刺激に対し過剰に反応して涙が分泌されてしまうことが原因です。
主な治療としてはドライアイやアレルギーの治療と同様に、点眼薬などの内科的治療が中心になります。
導涙性流涙
導涙性流涙は、涙の排水管(涙道)がつまり、涙がのどに抜けなくなるために起こります。
治療は外科的治療となり、既存の排水管のつまりを取って再開通させるか、新しく排水管を作る手術を行います。
※必要に応じて手術を行っている施設をご紹介します。
合併している場合
合併している場合は、まず点眼薬などによる内科的治療を行い、効果が不十分な場合に手術を検討します。
原因の調査がとても重要です
必要不可欠な検査
- 目の表面・涙の状態を確認する検査(細隙燈顕微鏡検査/フルオレセイン染色/シルマーテスト)
- 涙道のつまりを確認する検査(通水検査)
場合によりドライアイやアレルギーの検査も必要です。
※なみだ目(流涙症)は立派な「目の病気」です。症状などに、お心当たりのある方は、一度当院までご相談下さい。