“国民病”といわれるほど患者数の多い花粉症。耳鼻科、内科、皮膚科、眼科などで治療できますが、今回は眼科での治療について亀澤比呂志院長に聞きました。
Q 花粉症とは?
A 花粉が目や鼻の粘膜に接触することで起こるアレルギーです。症状は目や鼻のかゆみ、鼻水、鼻づまり、まぶたのかぶれ・腫れなど。睡眠障害や集中力の低下につながり、仕事や勉強に影響が出ることも。スギ花粉が代表的ですが、日本にはスギ以外にも花粉症を起こしやすい植物の花粉が一年中飛散しています。
Q 診断・治療は?
A 眼科では顕微鏡を使って目を詳細に観察し、アレルギー性結膜炎(目の花粉症)を診断します。また、涙でアレルギー反応を確認する検査や、アレルゲンを調べる血液検査も行われています。
治療は、抗アレルギー点眼薬やステロイド点眼薬などを重症度によって使い分けます。また、まぶたがかぶれている場合はステロイド眼軟膏などを使います。ステロイド点眼薬・眼軟膏は即効性や高い効果が期待できますが、まれに眼圧上昇による緑内障や角膜感染症などの副作用が出ることもあるので、眼科医の指示に従い、適切に使いましょう。
Q 受診のタイミングは?
A 目の不快な症状が辛い場合は、眼科でしか行わない検査や治療もあるので、すでに点眼薬や内服薬などを使っていても眼科の受診をおすすめします。また症状を和らげるためには、花粉が本格的に飛散する前に点眼薬・内服薬を使い始める『初期療法』や花粉対策メガネ・洗眼も有効です。目の症状が気になる人、心配な人は眼科専門医に相談を。
かめざわ眼科 院長
亀澤 比呂志
・日本眼科学会認定眼科専門医
・日本アレルギー学会認定 アレルギー専門医
・日本レーザー医学会認定 レーザー専門医