コラム

ドライアイ

2020.10.22
コラム

ドライアイ

高齢化、IT化が進んでいる現在の日本で、若者から高齢者まで幅広い世代で患者数が急増している「ドライアイ」について「かめざわ眼科」院長の亀澤比呂志先生に聞きました。

Q ドライアイとは?

A 涙の量の不足や質の悪化により、目の不快な症状や視機能の低下が起こる病気です。目が乾くという症状のほか、見えにくい、目が疲れやすい、ゴロゴロする、充血・目やになどもよくある症状です。原因は、加齢、長時間のスマホ・パソコン作業、テレビ鑑賞、車の運転、コンタクトレンズの装用、エアコンによる室内の乾燥などが挙げられます。

Q 検査・治療は?

A 眼科では、自覚症状や生活状況をしっかり確認した上で、目の表面に傷がないか、涙が均一に表面を覆っているかを診るフルオレセイン染色検査や、涙の量を測る検査(シルマーテスト)をして診断します。治療は主に点眼薬です。従来は保湿と傷を治す働きのあるヒアルロン酸点眼液のみでしたが、最近は目の表面の水分とムチン(粘液物質)の分泌を促す点眼薬も主流になりつつあります。他にシリコン製の『涙点プラグ』を挿入する治療法もあります。

Q 大切なことは?

A ドライアイと症状が似ていても別の病気(眼瞼けいれん・アレルギー性結膜炎など)の場合もあるので診察・検査はきちんと受けましょう。また、ドライアイは完治が難しいため、症状を少しずつ改善していき、生活や仕事に支障をきたさないようにすることが大切。治療は長期にわたる場合が多く、根気が必要です。日常生活でも長時間のパソコン作業は避ける、室内の乾燥に注意するなどの配慮を。気になる人は眼科専門医に相談しましょう。

かめざわ眼科 院長

亀澤 比呂志

・日本眼科学会認定眼科専門医

・日本アレルギー学会認定 アレルギー専門医

・日本レーザー医学会認定 レーザー専門医