コラム

なみだ目(流涙症)

2020.10.22
コラム

なみだ目(流涙症)

 

今回は、白内障や眼瞼下垂症と並び高齢者に多い「なみだ目(流涙症・りゅうるいしょう)」について「かめざわ眼科」院長の亀澤比呂志先生に聞いてみました。

Q 「なみだ目(流涙症)」とは?

A 悲しくもなく、目にゴミが入ったわけでもないのに、涙があふれ出る状態をいいます。涙が邪魔で、かすみ目になり、時に目尻や目頭の皮膚がかぶれることもあります。原因別に『分泌性流涙』と『導涙性流涙』の2つのタイプがあり、これらが『合併している場合』もあります。

 

Q 原因と治療は?

A 『分泌性流涙』は、ドライアイやアレルギーなどで目の表面が過敏になっているところに、冷たい風など何らかの刺激が加わり、涙が過剰分泌され起こります。治療は、ドライアイやアレルギーの治療に準じて主に点眼薬になります。

『導涙性流涙』は、涙の排水管(涙道)が詰まり、涙がのどに抜けなくなってしまうために起こります。治療は涙道のつまりを取って開通させるか、新しく涙道を作る手術が行われます。

分泌性流涙と導涙性流涙が『合併している場合』は、点眼薬などによる治療を行い、効果が十分でない場合は手術を検討します。

 

Q 大切なことは?

A 原因をしっかり調べることが大切です。そのために当院では、目の表面を詳細に観察する検査、涙道に水を流して詰まりがないか確認する検査などを行います。『なみだ目』はれっきとした病気の症状です。たかがなみだ目とは思わずに、心当たりのある人は専門医に相談してください。

 

かめざわ眼科 院長

亀澤 比呂志

・日本眼科学会認定眼科専門医

・日本アレルギー学会認定 アレルギー専門医

・日本レーザー医学会認定 レーザー専門医